私は臨床医の立場から多くの患者様と接してきた中で、誤った食事制限や運動不足、社会からの孤立などを背景に健康を損なっている方々が増加傾向にあることを憂慮していました。平均寿命は伸びているものの、健康寿命との乖離が大きくなっているとも感じられます。
私は内科医で、1型糖尿骨粗鬆症予防の研究をさせて頂きました。 皆様に運動の大切さとバランスの良い食事の大切さを知ってほしいと思います。 1型糖尿骨粗鬆症予防の研究では、栄養と運動の調査をアンケートで行い、骨密度は超音波を使用しました。

私の研究ではご飯もおかずもしっか食べた閉経後の1型女性の骨密度が対照群と同等でしかも体格も同等で太っていなかったのに対して、歩行数の少ない閉経前の1型女性は、骨密度が、対照群より有意に低下していました。
健康的な食事(砂糖以外の炭水化物:米、食物繊維の多い根菜類を含む野菜や果物などと、魚中心のたんぱく質や脂質をしっかり取りながら、歩行や筋肉トレーニングをすることが求められています。

標準体重の女性に比べて、やせ型の女性は耐糖能異常(糖尿病予備軍)の割合がとても高いことが分かりました。
文献:若い低体重の日本人女性における耐糖能異常の有病率と特徴(佐藤元典, 2021) 体重を気にしてお菓子を食事代わりにし、筋トレをしないことが問題です。

2019年の厚労省の報告によると寝たきりの期間が男性では73歳から81歳の8年間、女性では75歳から87歳までの12年間で、寝たきりの原因は、老衰、腰痛、膝痛、骨折、脳卒中、認知症によるものが50%以上となります。
わたしの外来でも高血圧治療に通院中の方がいつの間にか家族に付き添われて車いす通院で、自宅では歩いているそうです。この状態はまだ頑張れば元気な生活に戻れるのでフレイルと名付けられています。どこか痛いところができると運動はつらいので、ほどほどの筋肉と脂肪がついている標準体重の方の寿命が一番長いのです。
しかしフレイルの時から頑張っても認知症の発症は10年以上前から始まっているという事です。 運動の効果は計り知れないものがあり、運動をしていると答えた人は、していないと答えた人より20%も寿命が長いのです。
ちろん自宅の掃除でも構いませんが、音楽に合わせて楽しく体を動かすときに、加圧ベルトを付けておれば、脳細胞に良い影響があります。
男性は、メタボによる動脈硬化で、中年期から心疾患や脳血管障害が起こります。加圧トレーニングによる体重減少はリバウンドが少ないとの報告もあります。
食事がとても大切です。
特に活動を始める前の朝食が大事です。
なぜなら、活動するエネルギーが無いと体の筋肉をエネルギーに変えて使うからです。
もし、たんぱく質と野菜だけを食べると消化吸収してエネルギーに変えるときにタンパク質から老廃物が出来て、腎臓を傷めてしまいます。私はこんなに食べているのに太らないし筋肉もつかないと思われている方いませんか。
炭水化物を一緒に食べるとエネルギーが補給され、腎臓にやさしくインスリンが分泌されるので筋肉もつきやすいのです。
炭水化物には食物繊維が含まれており、腸内細菌が体内で短鎖脂肪酸をはじめとするいろいろな物質を作り出してくれます。
炭水化物量として1日130g以上が推奨されています。
食べ過ぎると太りやすいし、血糖が上昇しやすいので菓子パンや炭水化物の重ね食い、炭水化物だけの食事は要注意です。
日本人はビタミンDがちょっと不足しています。鮭1切れを毎日食べたり、サバ缶がお勧めです。カルシウムも足りません。
日本人は300mg位足りません。あぶらはオリーブ油が無難です。サプリメントは少量のビタミンDがお勧めです。 ビタミンDの過剰は血管の石灰化を起こします。